ACC-J茨城 山岳会備忘録

山でのあれこれ、便りにのせて。 ただいま、ACC-J茨城では新しい山の仲間を募集中です

2006-01-01から1年間の記事一覧

鬼怒川上流・赤岩沢

2006/10月中旬 鬼怒川上流・赤岩沢 奥鬼怒 行かねばならない場所がある。越えねばならない峰がある。 ときに漕ぎ分け、泳ぎ、そして攀じる。 モチロン、ときには迷い、流され、次の一手が出ないことだって珍しくない。 今までいくつの山を越えてきた…

吾妻連峰・中津川

2006/8月中旬 吾妻連峰・中津川 夏の情景 照りつける太陽、見上げる蒼空に入道雲の凹凸が手に届きそうなほど鮮明だ。 しかしとてつもなく天高く舞上がるそれにただ呆然とするばかり。視線を下げれば焼けたアスファルトに 逃げ水を見る。たまらず木陰で…

仙ノ倉川・西ゼン

2006/8月上旬 仙ノ倉川・西ゼン 開幕 梅雨が明けた。実に今日明けた。(と思われる) ようやくの夏空山行の開幕である。 西ゼンは以前から気にかかっていた。それはなぜかと言うのは良く思い出せない。 ただいつも思うのは「ゼン」って何?ということ…

谷川岳・烏帽子岩南稜

2006/7月下旬 谷川岳・烏帽子岩南稜 長雨 この幾日か、じりじりとした思いで何度天気図を見たことか。 つい先週には「そろそろ梅雨明け」の報に期待は膨らんだが一転、長雨の様相。 九州では洪水、長野では土砂崩れ、我家では洗濯物の氾濫という事態に…

谷川岳・衝立岩中央稜

2006/7月上旬 谷川岳・衝立岩中央稜 魔の山 魔の山、そう呼ばれるに至る背景に一ノ倉の断崖は言葉を必要としない。 ここには息詰まる荘霊な雰囲気がある。軽口をつかせぬ圧力がある。 そうして淡々と時は過ぎゆく。佇む魔に影を踏まれぬように。 朝、…

奥多摩・巳ノ戸谷

2006/6月上旬 奥多摩・巳ノ戸谷 どうやら いつの間にか六月です。 どうやら五月中は気を失っていたようです。 五月といえば沢初め。沢です。沢の季節の始まりです。 それを見逃すとはどうかしておりました。申し訳ございません。 というわけで今年の沢…

鹿島槍ヶ岳・東尾根(中退)

2006/4月下旬 鹿島槍ヶ岳・東尾根(中退) 同流 不意の降雪。雪面に爪先を蹴りこめば表層は音も無く谷へと落ちていく。 強風に雪が舞い上がる地吹雪。裸眼を晒すにはチト辛くゴ-グルを取り出す。 春山の荒天はまさに「山をナメちゃあいけないよ」って…

谷川岳・一ノ沢左稜

2006/3月上旬 谷川岳・一ノ沢左稜 労働 谷川にロープウェイありき、だ。 平日は駐車場タダ。あったかい建物の中で仮眠タダ。清潔なトイレタダ。何ならビ-ルも自販機でどうぞ(有料)。 登山届を投函し一の倉出合までのボトボト歩き約一時間。 出合にて…

八ヶ岳・阿弥陀岳北西稜

2006/3月上旬 八ヶ岳・阿弥陀岳北西稜 ラッセル 明け切らない闇に明かりを投げるのはコレで何度目になるだろうか。 美濃戸口からの林道はいつ来ても、やっぱりいつもと同じダルダルさがある。 とはいえ、自分はいつまでこの道を辿れるか、はたしてあな…

八ヶ岳東面・天狗尾根

2006/2月中旬 八ヶ岳東面・天狗尾根 八ヶ岳・天狗尾根 「初日はキレット小屋でヨカッペよ。」と人は言う。 でも我々は出合小屋にこだわる。 「こ、これには深い訳が・・・。」と、いうことにしておく。 理由なんて有るようで無いもの。 一体なぜ出合小…

八ヶ岳西面・小同心クラック

2006/1月上旬 八ヶ岳西面・小同心クラック 赤岳鉱泉 見上げる空に満天の星が輝いていた マイナス12℃ 美濃戸口の車内でこの気温だった。 あまりの寒さに寝坊することすら苦痛となり、準備に取り掛かかる。 結局、この出来事が緩みがかっている気持ち…